4日目の朝はそこそこ晴れていたので、滝を見に行くツアーを申し込みました。中心部から30キロほどメコンを下ったあたりまで、10人ほどの観光客を乗せたバンで向かいます。ガイドブックの写真を見ると、まあ日本ならどこででも見られそうな、山間の中瀑布といった感じでしたが、3日間ほとんど部屋から出なかったので、少しは遠出してみようと思ったのです。

案の定、山道を少し登ったあたりから、またしてもシトシトと雨が降り出しました。風邪のぶり返しが心配でしたが、ここまで来た以上どうにかなるさと高をくくって案内板の道筋を下って行ったのですが、もうたまげました!

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この間これだけ雨が降っていたのだから、当然といえば当然のことですが、私の想像を絶する水量にふくれあがって、遊歩道らしきところを、堰を切った水流があちこちで轟々と渦を巻いていたのです。濡れた靴で戻るのはイヤだった私は、靴を脱ぎ、背中に背負って、膝まで裾をたくし上げて前進しました。写真でおわかりのように、遊歩道の上まで濁流があふれ、日本ならば、もう確実に入場差止めの状況でした。

しかし、くるぶしくらいまでの水ならふんばりも効きますが、底の見えない膝までの濁流となるといつ足を取られて悲惨な状況になるやも知れません。目の届く範囲に、そこそこ観光客はいましたが、もうみ~んな20代30代ばっかし。。。やむなく担いでいた靴を履きなおし、イヤ、ここで決断して引き返さねば。。。ここで流されたら命にかかわるかも。。。と何度か躊躇熟慮しているうちに、ひとつ濁流をまたぎ、またひとつ激流を越え、立ち木にすがりつき、見知らぬ人に腕を支えられ、けっきょく終点の瀑布の下まで来てしまったのです。

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それはもう唖然とするほど豪快な光景でした。降り続いた雨水をぎりぎりまで溜め込んだ天空の大袋の底が、耐え切れずにドバーンッ!と裂けて、一気に地上に流れ落ちるこれほどの水量を、私はいまだかつて見たことがありません。

ところが残念なことに、写真がぜんぜん撮れなかったのです。そもそも小雨が降っているところに、瀑布からの飛沫でまわりは水滴の過飽和状態で、レンズを向けてもピントが機能しないし、裸で持っていたらそれだけでカメラがびしょ濡れになってしまうのです。カメラをダメにしたくもないので、早々にしまって、ひたすら轟落ちる大瀑布を眺め続けました。これだけ迫力に満ちた大自然の光景を直接目にすることも、もうこの先ないかも知れないなぁと思いながら。

で、帰路なんですが、またぞろ命がけの渡河に挑まなければならないのかと覚悟していたら、何のことはない、山側に立派な舗装道路が設けてあって、一度も足元を濡らすことなく入り口まで帰ることができたので、拍子抜けしてしまいました。こんなくらいなら、年寄りには最初からその道を案内してくれればいいものを、よくぞ無事故で帰還できたものだと、入り口の観光茶屋のラオスビールで喉を潤して長い1日が終わりました。

雨季のルアン・プラバンに行かれる方にはお勧めのコースです。